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当院からのお知らせ

猫伝染性腹膜炎(FIP)の治療薬導入のその後

2026.02.28

埼玉県川口市のこいずみ動物病院です。

 

今回は当院で新たに導入した猫伝染性腹膜炎(FIP)の治療薬のその後のご報告です。

 

まずはおさらいとして

 

  • 猫伝染性腹膜炎(FIP)とは

猫コロナウイルスの強毒型であるFIPウイルスによる致死性感染症です。

主に一歳未満の猫・多頭飼育の猫に発症しやすいという以外は、FIPウイルスへ変異する原因などは解明されておらず、過去のデータでは1年生存率もほぼ0%という非常に難しい病気でした。

 

  • 症状

FIPの症状としては主に、元気・食欲消失、発熱、黄疸、嘔吐・下痢などがみられます。

この病気では主に二つのタイプ(ドライタイプ・ウェットタイプ)に分けられ、「ドライタイプ」は腎臓や肝臓、消化器などに肉芽腫などができ、「ウェットタイプ」は胸やお腹に水(胸水や腹水)が溜まります。また、両方が混在するタイプもあります。

 

  • 診断

血液検査、画像検査、PCR検査などで総合的に診断していきます。

 

  • 治療

当院ではモルヌピラビルという薬を導入し治療を行っています。

従来のGS441524やMUTIANを使用した治療では100万円以上かかることもありましたが、モルヌピラビルを使用することで治療費を1/3~1/4に抑えることが可能です。

 

 

2024年に導入以来当院ではFIPの「ウェットタイプ」を5例、「ドライタイプ」を3例、「混合タイプ」を1例治療してきました。

その結果、すべての症例が生存しており、8/9の症例で完全寛解(画像診断や血液検査などで目に見える病変や兆候がすべて消失し、正常な機能が回復した状態)となっています。

残りの1例は混合タイプでしたが、腹水は消失し、食欲・元気は回復しました。ただし、脳に生じた肉芽(MRIにて診断)により神経障害が一部後遺症として残っています。

今後さらに検討する必要がありますが、ドライタイプでも発生した部位によっては縮小しないケースがあるのかもしれません。

 

不治の病だったFIPで長い間悔しい思いをしてきた獣医師として、現在は早期に診断し治療すれば治る病気となったことがとても嬉しいです。

FIPと診断されたが助からないといわれた、費用が高額で治療をためらっているなどお困りの方がおりましたら是非一度当院にご相談ください。

 

 

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